プリントコラム

CGトレース

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2017年04月04日

皆さん、こんにちは。
私、現在はシステム管理をメインに担当しております。私自身が型製作部門を立ち上げた経緯がありますので、その関係のお話をメインにさせて頂きたいと思います。

私ども日興染織は、一貫工程という他社にはない強みを持っています。本来「企画・提案」「図案製作」「型製作」「捺染」「整理」と最低でも5つの会社で行うものを私どもはたった1社で行っております。これにより、他社では難しい納期管理やスピーディーな対応を実現しております。この中で今回は型製作部門の中で行う「CGトレース」のお話をさせて頂きます。

「CGトレース」とは実は造語で、一般的には「デジタルトレース」と言った方がしっくりくると思います。トレースとは、一言で表現すると模写です。型製作で行うトレース作業は、一昔前までは全て手作業で行われておりましたが、現在ではほぼデジタルトレースに変化しています。ちなみに、一般的にはデジタルトレースしたデータはフィルムとして出力し、それをシルクスクリーンに焼き付けて製版を行うのですが、私どもはダイレクト彫刻機というシルクスクリーン専用のプロッター(プリンター)に直接プリントして製版しております。

私どもは業界では手作業でのトレース、アナログトレースが当たり前だった時代にいち早くデジタルトレースを取り入れました。しかも、染工場で型製作を行うという発想自体なく、私が知る限り日興染織が日本で最初に型製作部門を立ち上げました。これが日興染織が完全一貫工程になった最初の一歩です。

当時、インターネットという言葉すら無かった時代からトレースをデジタル化しておりましたが、デジタルトレースという言葉自体が無く、私がコンピュータグラフィックを用いたトレース、すなわち「CGトレース」と命名しました。

次回は、「CGトレース」についてもう少し深掘りしてお話したいと思います。

PowerMac 9600/233







当時、私が使用していたPowerMac 9600/233です。